Last updated on 4月 19, 2019
木と土の音楽スタジオ「八囃藏」に設置しているベースアンプをご紹介します。
当スタジオでは、Mark BassのLittle Mark IIIというアンプと、4×10” Standard 104HRというキャビネットを使用しています。このアンプを選定する際、MarkBassの様々なアンプを試奏させてもらって選びました。
Mark Bassのアンプは世界中のトップミュージシャンもたくさん使用していることから分かるように、とてもクオリティの高い音がします。ベースの美味しいところをしっかり引き出すアンプという感じでしょうか。
ただ、このアンプのつまみには見慣れないものがあって、初めての方には使い方が分からないものがありますので、基本的なEQセッティングの方法を説明したいと思います。
Mark Bass Little Mark IIIのEQの基本的な使い方
Mark Bassのアンプには、初めての方が「え?これ、何のつまみ?」って首をかしげてしまうものがあります。
VLEと、VPFがそれです。
名前を見てもよく分かりませんよね。それではの説明も含め、Mark Bass Little Mark IIIのEQの基本的な使い方をご紹介します!
4バンドEQ
Mark Bass Little Mark IIIには、次の4つのEQが搭載されています。
- LOW (40Hz)
- MID LOW (360Hz)
- MID HIGH (800Hz)
- HIGH (10kHz)
基本的に0時の位置にセッティングすることで、アンプの性能をフルに活かすことができるようです。どうしてもって時につまみを回す感じでしょうか。
VLE(Vintage Loudspeaker Emulator)
EQカーブをキャプチャすると、こんな感じになりました。
取扱説明書には、最大カットレンジ250Hz〜20kHzと表記がありますが、その通りのEQカーブになっています。7〜8kHzを中心にカットされていますね。
名前にVintageとあるように、確かにビンテージ感が出てローファイになりますね。ベースのおいしいところを強調してくれるっていう感じでしょうか。とても使いやすいフィルターです。
VPF(Variable Pre-shape Filter)
EQカーブをキャプチャするとこんな感じになりました。
取扱説明書には、中心周波数380Hzカットと表記がありますが、その通りですね。結構Qは狭めで、若干、低域よりも高域が強調されるようです。
まさにドンシャリ設定に最適ですね。別の言い方をすると、ベースサウンドがスムースになって、馴染みが良くなります。
ちなみに、Logic Pro XのMatch EQでこのようにEQカーブをキャプチャすると、 どんなトラックにでもMark BassのVLEとVPFが使えるようになるので、面白いです。ボーカルにかけることもできます。やりませんが。
メーカー推奨の使い方
このEQの使い方にはメーカー推奨のものがあるので、それをご紹介したいと思います。
- 4バンドEQを全部0時にしてフラットにしておき、VLEとVPFはオフにします。この完全フラットなセッティングから始めます。
- VLEを調整して、好みの音になるようにします。そして、その位置を覚えておき、一旦オフにします。
- VPFを調整して、好みの音になるようにします。そして、先ほど一旦オフにしたVLEの位置を元に戻します。
こうやってVLEとVPFをそれぞれ単独で設定して、後で組み合わせるんですね。面白いやり方です。
残る4バンドEQは、次の場合にのみ使用することが推奨されています。
- ベースサウンドそのものが、特定の周波数域が弱い場合。
- 特定の周波数が強調されてしまう部屋での演奏。
- 一種のエフェクトとして音色を変化させる場合。
(参考)Mark Bass Little Mark III 取扱説明書
とりあえずはこのようなやり方でセッティングしてみてはいかがでしょうか?グッとくるベースサウンドが作れるといいですね!
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